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<title>太田肇　Critical Essays　”個の視点”</title>
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<description>同志社大学政策学部教授 （個人尊重の組織論、モチベーション論）
　日常生活のなかで疑問に感じたとき即座に書いたものがほとんどです。不完全な内容や思い違いがあるかもしれませんが、お許しください。</description>
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<title>不満の矛先</title>
<description> 　病院関係者によると、新型インフルエンザの接種をめぐって、病院を訪れる人たちだけでなく病院関係者の間でもちょっとしたいさかいが起きているそうである。「なぜ私にはワクチンを打ってくれないのか」「とにかく黙って打ってくれ」「あなたは接種してもらったからいいけど・・・」というような声があちこちで聞かれるという。　接種を受けられる人と受けられない人を分ければ、当然、その線引きをめぐって不満が出てくる。たま
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<![CDATA[ 　病院関係者によると、新型インフルエンザの接種をめぐって、病院を訪れる人たちだけでなく病院関係者の間でもちょっとしたいさかいが起きているそうである。「なぜ私にはワクチンを打ってくれないのか」「とにかく黙って打ってくれ」「あなたは接種してもらったからいいけど・・・」というような声があちこちで聞かれるという。<br />　接種を受けられる人と受けられない人を分ければ、当然、その線引きをめぐって不満が出てくる。たまたま今回の新型インフルエンザは弱毒性らしいのでまだましだが、仮に強毒性で罹患者の致死率が高かったらどうなるか。政府が決めた一方的な線引きではだれも納得しないだろう。<br />　もう一つ、対立の火種がある。「子ども手当の実施」と「配偶者控除の廃止」だ。内容の是非はともかく、私が疑問に思ったのは、なぜわざわざ「配偶者控除の廃止を財源にして・・・」と両者を結びつけ、国民の利害対立をあおるようなことを政府が言い続けるのかである。両者を結びつけなければ無用な対立は起きないはずだ。それをあえて結びつける様子は、むしろそれをあおっているようにさえみえる。もしかすると不満の矛先を政府に向けさせないためではないかとか、国民が団結しないほうがつごうがよいのでは・・・などとついつい勘ぐりたくなる。<br />　京都はそろそろ底冷えがする季節。気持ちまで寒々としてくる。<br /><br />(2009/11/21) ]]>
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<dc:subject>過去</dc:subject>
<dc:date>2009-11-21T15:47:51+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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<title>校則とマニフェスト</title>
<description> 　どこの学校にも校則がある。その校則はだれが、どんな手続きで定めたのだろうか？　　おそらく学校設立時に、ほかの学校の規則を参考にしながら短期間に決めたのではないか。しかし、いったん施行されたら、その手続きうんぬんの話は表に出ない。生徒には「校則を守ると約束して入学したのだから・・・」という理屈が突きつけられ、義務教育でなければ「いやなら辞めろ」という言葉まで飛びだすこともある。　選挙時に掲げたマニ
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<![CDATA[ 　どこの学校にも校則がある。その校則はだれが、どんな手続きで定めたのだろうか？　<br />　おそらく学校設立時に、ほかの学校の規則を参考にしながら短期間に決めたのではないか。しかし、いったん施行されたら、その手続きうんぬんの話は表に出ない。生徒には「校則を守ると約束して入学したのだから・・・」という理屈が突きつけられ、義務教育でなければ「いやなら辞めろ」という言葉まで飛びだすこともある。<br />　選挙時に掲げたマニフェストを「国民との約束」として押し通す新政権の姿勢にも、どこか共通したものがある。政府としては、実行しなければ「選挙用だったのか」とか、「やっぱり何党でも同じで現実の壁は厚い」という声が返ってくるのを恐れているのだろう。目の前にはつぎの選挙が控えているし。<br />　しかし、マニフェストに掲げられている各項目は、その一つひとつが国民と議論を重ねたうえで練り上げられたものばかりだろうか？　かりにそれが不十分だったとしたら、選挙での信任を錦の御旗にして押し通そうとするのは無理がある。下手をすると、独裁政治と変わらなくなってしまう。<br />　そもそも選挙の争点が一つでない以上、たとえ選挙で多数の議席を取ったからといって、そこで掲げられたことのすべてを国民が支持したということにはならない。マニフェスト選挙が定着するに際し、真剣に考えなければならない問題である。<br /><br />(2009/10/1)<br /><br />　 ]]>
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<dc:subject>過去</dc:subject>
<dc:date>2009-10-01T09:04:10+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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<title>世論はだれがつくるか</title>
<description> 　世論は一部のものによってつくられるのだとつくづく思う。　今日のＮＨＫニュースでは、今回の衆院選挙に関する世論調査の結果が報じられていた。民主党が圧勝した原因はなにかと質問したところ、「自民党の政治への不満」が52％で最も多かったという。答えるほうも答えるほうだが、訊くほうも訊くほうだ。一般の有権者にそんなことがわかったら、専門家はいらない。　ＮＨＫだけではない。他の報道機関も同じような意識調査をや
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<![CDATA[ 　世論は一部のものによってつくられるのだとつくづく思う。<br />　今日のＮＨＫニュースでは、今回の衆院選挙に関する世論調査の結果が報じられていた。民主党が圧勝した原因はなにかと質問したところ、「自民党の政治への不満」が52％で最も多かったという。答えるほうも答えるほうだが、訊くほうも訊くほうだ。一般の有権者にそんなことがわかったら、専門家はいらない。<br />　ＮＨＫだけではない。他の報道機関も同じような意識調査をやり、その結果を大きく報じている。そして、その数字が独り歩きする。<br />　では、このように回答した人は、何によってそう判断したのか？　<br />　たいていの人は、マスコミがそう言っていたからだろう。要するに、マスコミが適当に敗因を考えて報道する。それを見た国民が正しい情報であるかのように受け取り、逆にマスコミから質問されたときにはその情報を返す。それを受けてマスコミは、意識調査によって権威づけられた数字を大々的に報じる。国民を利用したマスコミの一人芝居ではないか。<br />　そもそも、意識調査にはなじむテーマとなじまないテーマがあることを知っておかないからこんなおかしなことになる。<br /><br />(2009/9/7) ]]>
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<dc:subject>過去</dc:subject>
<dc:date>2009-09-07T21:59:04+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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<title>仕事第一主義の落とし穴</title>
<description> 　海外へ企業調査に行くと、オフィスでは社員の集中度が高く、効率的に働いているのに感心する。労働生産性の国際比較でも、欧米諸国は日本より高い。ところが意識調査では、日本人には「仕事第一」が多いのに対し、欧米人は「家庭第一」が圧倒的多数派だ。欧米人が「仕事第一」でないことは、彼らの言動などからもはっきり読み取れる。にもかかわらず「仕事第一」の日本人より生産性が高いのだから、日本人としては立つ瀬がない。
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<![CDATA[ 　海外へ企業調査に行くと、オフィスでは社員の集中度が高く、効率的に働いているのに感心する。労働生産性の国際比較でも、欧米諸国は日本より高い。ところが意識調査では、日本人には「仕事第一」が多いのに対し、欧米人は「家庭第一」が圧倒的多数派だ。欧米人が「仕事第一」でないことは、彼らの言動などからもはっきり読み取れる。にもかかわらず「仕事第一」の日本人より生産性が高いのだから、日本人としては立つ瀬がない。<br />　日本人の「仕事第一」が本心から出たものかどうか疑わしいが、とりあえず額面どおりに受け取ることにしよう。<br />　実際、仕事が好きで仕事を生き甲斐にしている人で、成果があがらない人は少なくない。彼らをみていて、もしかすると仕事が好きで「仕事第一」だから成果があがらないのではないか、と思う。<br />　白状すると、実は私もそうだ。私は本の原稿を書いているときがいちばん充実感を覚える。苦しみながらも、反面では楽しんでいる。逆に、書き終えて次に書く本がないとき、何ともいえない空疎感に襲われる。そのため、振り返ってみると執筆の途中でしばしば中断したり、原稿をいじくり回したりする癖があるようだ。あれも書きたい、これも入れたい、という思いを抑えきれず、結果として内容を落としてしまう。逆に、時間に追われていて一気に書いた原稿は、自分で言うのも何だがすっきりしたものになっているようである。<br />　大相撲の世界では、四つに組んで自分から攻めず、長い相撲を取る力士を「あいつは相撲が好きだ」というが、それと通じるところがある。<br />　仕事が好きな日本人は、サッサと片づけると仕事が無くなるので、ダラダラと非効率な働き方をしているのかもしれない。仕事の生産性を上げるため、日本人はこの際、「仕事第一主義」を捨ててみたらどうだろう。でも、その前に家庭をもっと楽しく、居心地のよい場所にしなければならないか。<br />　<br />(2009/8/31) ]]>
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<dc:subject>過去</dc:subject>
<dc:date>2009-08-31T03:45:36+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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<title>厳罰とポピュリズム</title>
<description> 　飲酒運転をした地方公務員に対する懲戒免職の処分が「過酷すぎる」という理由で、取り消しを命じる判決が相次いでいる。　飲酒運転の取り締まり強化と厳罰化には私も賛成である。しかし「公務員なら理由の如何を問わずただちに懲戒免職」というのは、やはり「厳しすぎる」と思う。　第一に、懲戒免職だとクビになるだけでなく退職金も取り上げられるが、退職金は給料の後払い的な性質を持つ。したがって、よほど悪質な罪を犯さな
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<![CDATA[ 　飲酒運転をした地方公務員に対する懲戒免職の処分が「過酷すぎる」という理由で、取り消しを命じる判決が相次いでいる。<br />　飲酒運転の取り締まり強化と厳罰化には私も賛成である。しかし「公務員なら理由の如何を問わずただちに懲戒免職」というのは、やはり「厳しすぎる」と思う。<br />　第一に、懲戒免職だとクビになるだけでなく退職金も取り上げられるが、退職金は給料の後払い的な性質を持つ。したがって、よほど悪質な罪を犯さない限り、それを受け取る権利を奪うことはできないはずだ。その「悪質」さを判断する基準は、社会通念や公平性である。自営業や自由業なら、かりに飲酒運転で検挙されても当然ながら職を奪われることはないし、企業でも懲戒免職といった重い処分を科すところは少ない。だとしたら、公務員だけを懲戒免職にするのはバランスを失するといわざるをえない。<br />　第二に、当たり前のことだが、公務員だけを厳しく処分しても問題の解決にはならない。公務員への厳罰が、社会全体に波及するとも思えない。<br />　そして、私が反対する一番の理由は、厳罰化の背景にポピュリズムの臭いを強く感じるからである。「公務員は市民の模範になるべきであり、それが飲酒運転をするとは言語道断で厳罰は当然だ」という主張は、確かに一般受けする。しかし、「財政が厳しいときに公務員の給与カットは当然」というのと同じで、冷静に考えてみれば論理に無理がある。警察官や交通安全課の職員ならともかく、職員一般に「模範たるべき・・・」というのはどうか。受け取り方によっては、「公務員のほうが人格的に高潔である」という官尊民卑の思想だといえなくもない。<br />　いずれにしても、安易なポピュリズムに与することなく、本当の正義を守るのが裁判所の役目であり、その点で一連の判決を支持したい。<br />　いうまでもなく、飲酒運転の撲滅は国民全体で取り組むべき課題なのである。<br /><br />(2009/7/19)<br /> ]]>
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<dc:subject>過去</dc:subject>
<dc:date>2009-07-19T11:56:05+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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<title>タダほど恐いものはない</title>
<description> 　日曜日に庭木の剪定をし、切り枝を今朝のゴミ回収に出した。以前は枝が袋からはみ出していると持っていってくれなかったが、ゴミ回収が有料化された数年前からは多少はみ出していても持っていってくれる。わずか数十円の負担ですむのだからありがたい（そう思わせるためにサービスを良くしているのかもしれないが）。　ところで、私はホテルや共済の宿で朝食をとりながらいつも感じることがある。宿によって朝食は別料金のところ
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<![CDATA[ 　日曜日に庭木の剪定をし、切り枝を今朝のゴミ回収に出した。以前は枝が袋からはみ出していると持っていってくれなかったが、ゴミ回収が有料化された数年前からは多少はみ出していても持っていってくれる。わずか数十円の負担ですむのだからありがたい（そう思わせるためにサービスを良くしているのかもしれないが）。<br />　ところで、私はホテルや共済の宿で朝食をとりながらいつも感じることがある。宿によって朝食は別料金のところと、「朝食はサービス」をうたっているところがある。客の態度を見ていると、食事代を支払っているところではふんぞり返っていて店員に挨拶もしない人が多い。いっぽう、「朝食はサービス」というところだと客の多くは遠慮がちに食事をし、すんだら店員に「ごちそうさま」と礼を言う。逆に「食べさせてやっている」という態度がありありの店員を見かけることもある。明らかに店（店員）と客との上下関係が違う。実際は代金がホテル代に含まれているか別払いしているかの違いだけなのに、人間の心理はおもしろい。<br />　貨幣の発達によって人間が人格的な従属関係から自由になったのはジンメルがつとに指摘していることだが、たしかに「ただでもらっている」と思えばだれでも卑屈になってしまう。その心理を利用しようとする人がでてくるのもまた当然だろう。定額給付金にしても高速道路の1000円乗り放題にしても、元手は自分たちの納めた税金だから、ありがたく思う必要はないのだが。<br /><br />(2009/6/16)<br /><br />　 ]]>
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<dc:subject>過去</dc:subject>
<dc:date>2009-06-16T10:58:07+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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<title>「職員より住民」はどこまで通用するのか？</title>
<description> 　昨日行われた阿久根市長の出直し選挙で、市議会や市職員と対立する候補が再選された。ここのところ、市民や住民の利益を最優先し職員と対決姿勢を示す首長がつぎつぎに誕生している。　　首長が自分の利益を考えた場合、選挙で当選することが第一だから選挙民の利益を最大限に尊重するのは当然である。その点では、前回このブログに書いたように首長が地方分権推進の旗を振るのも、まったく同じ合理的行動だといえよう。　けれど
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<![CDATA[ 　昨日行われた阿久根市長の出直し選挙で、市議会や市職員と対立する候補が再選された。ここのところ、市民や住民の利益を最優先し職員と対決姿勢を示す首長がつぎつぎに誕生している。　<br />　首長が自分の利益を考えた場合、選挙で当選することが第一だから選挙民の利益を最大限に尊重するのは当然である。その点では、前回このブログに書いたように首長が地方分権推進の旗を振るのも、まったく同じ合理的行動だといえよう。<br />　けれども私が疑問に思うのは、このように単純で直線的な行動がなぜ今まであまりとられなかったのかということである。それが通用するとわかっていたら、歴代の首長も当然、職員を敵に回してでも選挙民に迎合する姿勢をとったはずである。<br />　もう一つの疑問は、「行政は市民のもの」という原則は「会社は株主のもの」という原則とたいして違わないのに、なぜ前者はだれからも批判されず、後者は袋だたきにあうのか、である。「株主」が一部のお金持ちをイメージするのに対し、「市民」の方は清廉で一般受けするからなのだろうか。あるいは、会社だと社員を敵に回せば生産性が落ちたり優秀な人材が逃げていったりして結局は株主の支持も失うのに対し、役所では仕事の能率が落ちてもそれほど目立たないし、優秀な職員が逃げる心配もないからだろうか。<br />　いずれにしても、「自分の存立基盤である選挙民の利益を最優先する」という単純で、かつきわめて功利的な行動原理がどこまで通用するのか見ものである。<br /><br />(2009/6/1)　<br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>過去</dc:subject>
<dc:date>2009-06-01T10:22:21+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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<title>分権論議に国民の声が聞こえない</title>
<description> 　全国知事会議が何党を支持するか話題になっている。マスコミは知事にばかりスポットライトを当てるし、知事は自分たちこそ国民、住民の利益を代表していると信じ切っている（実際、選挙で選ばれたのだし、そう信じていなければ政治はできないが）。それに対し、国は押されっぱなしで守り一辺倒に見える。　そこに大事なものが欠けていないか。それは、いうまでもなく国民、市民の視点である。正直に言えば、国民にとって国と自治
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<![CDATA[ 　全国知事会議が何党を支持するか話題になっている。マスコミは知事にばかりスポットライトを当てるし、知事は自分たちこそ国民、住民の利益を代表していると信じ切っている（実際、選挙で選ばれたのだし、そう信じていなければ政治はできないが）。それに対し、国は押されっぱなしで守り一辺倒に見える。<br />　そこに大事なものが欠けていないか。それは、いうまでもなく国民、市民の視点である。正直に言えば、国民にとって国と自治体の綱引きでどちらが勝とうと直接関係がない。問題は、国民、市民にとってどちらが得か（と言えば語弊がありすぎるなら利益が大きいか）、そして公平・平等かである。<br />　たしかに東京をはじめ、地元に税金がたくさん落ちて経済力の豊かな自治体は、地方分権が進めば住民の利益にも直結する。しかし、過疎地域をはじめ財政力の劣る自治体の住民にとっては、むしろ中央集権で国に均霑を仰いだ方が利益は大きいはずだ。分権が進めば、個人の責任によらない地域格差がますます広がることはたしかである。<br />　過疎地域の知事や市町村長の選挙には、「地方分権反対！」を掲げた候補者がもっとでてこないものだろうか（※首長がこぞって分権推進派なのは、おそらく自身の個人的利益・欲求＝自らのプレゼンスと権力の拡大　が絡んでいるからだろう）。<br />　またマスコミには、地方分権について議論する際には、自治体の首長だけでなく、国の代表、そして国民、住民（それも都市と地方の両方）を加えるように要望したい。<br /><br />(2009/5/20)<br />　 ]]>
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<dc:subject>過去</dc:subject>
<dc:date>2009-05-20T10:18:07+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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<title>「オウンゴール連発」の罪は誰にあるのか</title>
<description> 　新潟県の中学校の教頭（コーチ）が、自分のチームにオウンゴールを連発させ、わざと大敗したとして問題になっている。指示した教頭はスポーツマン精神に欠ける行為だとして処分されたらしい。　おそらく彼は、相手チームの弱点を徹底して突く攻撃と同じような直線的思考でこの戦略をとったのだろう。けれども、その行為だけを取りだしたとき第三者の目にどう映るか、あるいは（マスコミなどの視点から）どう映せるか、というとこ
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<![CDATA[ 　新潟県の中学校の教頭（コーチ）が、自分のチームにオウンゴールを連発させ、わざと大敗したとして問題になっている。指示した教頭はスポーツマン精神に欠ける行為だとして処分されたらしい。<br />　おそらく彼は、相手チームの弱点を徹底して突く攻撃と同じような直線的思考でこの戦略をとったのだろう。けれども、その行為だけを取りだしたとき第三者の目にどう映るか、あるいは（マスコミなどの視点から）どう映せるか、というところまで考えが及ばなかった。<br /><br />　わざと負けるように指示された選手や相手チームの立場からすると、馬鹿にされた気がするのも当然だ。確かに失礼な行為ではある。<br />　しかし、別の見方をすると、負けた方がよいとわかっていながら勝つためにがんばれというのもなんだかおかしな話だ。野球の敬遠だって、わざとボールを投げて塁に出すのだからオウンゴールと同じではないか。もっと話を広げるなら、受験でよい点を取った方が合格率が低くなるときやがんばって働くほど給料が減るとわかっているときも、「全力で受験しろ」、「がんばって働け」と言えるだろうか。<br />　いくら選手に「スポーツマンらしく堂々と戦え」と言っても、負けた方が得だとわかっていたら、どこかで手抜きをするかもしれない。がんばっているように見せながら手抜きをする方が、ある意味ではもっとスポーツマンらしくないのではないか。<br />　そもそも、スポーツマンシップとはいったい何なのか？<br />　このように考えてみると、今回の出来事で責められるのは、負けるように指示した教頭（コーチ）よりもむしろ、「勝った方が不利になる」という不合理な制度を作った側ではないかという気がする。簡単な話、勝ったチームに対戦相手を選ばせるようにすれば、それですむはずだ。<br /><br />(2009/4/10) ]]>
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<dc:subject>過去</dc:subject>
<dc:date>2009-04-10T18:39:06+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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<title>ライバル意識か、嫉妬か</title>
<description> 　大学３年生の就職活動が今、ピークを迎えている。今年は不況で苦戦が予想されているが、そんな中だけにいっそう良質な情報が必要になる。　先日、学生に会うと、「○○社は今年、○○大学以外は採らないそうです」と言う。情報源を尋ねると、その会社にいる友人だという。その友人には悪いが、私は「真に受けず挑戦するように」と助言した。　というのも、毎年、就職活動の時期になると、あの会社は良くないだの、この会社は採用しな
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<![CDATA[ 　大学３年生の就職活動が今、ピークを迎えている。今年は不況で苦戦が予想されているが、そんな中だけにいっそう良質な情報が必要になる。<br />　先日、学生に会うと、「○○社は今年、○○大学以外は採らないそうです」と言う。情報源を尋ねると、その会社にいる友人だという。その友人には悪いが、私は「真に受けず挑戦するように」と助言した。<br />　というのも、毎年、就職活動の時期になると、あの会社は良くないだの、この会社は採用しないだのといったデマが飛ぶ（その証拠に会社で確認するとたいていが根も葉もない話だ）。純真な学生は、まんまとそのデマに乗せられ、少なからず進路を妨害される。デマの発信源はたいていが友人や同級生たちである。残念なことに、親しい「仲間」がそうした誤った情報を意図的に流しているようだ。<br />　仲間内から良いところに就職する者が出ると面白くないので足を引っぱろうとするのならまだわかる。けれどもよくみていると、妨害が起きるのはそのようなパターンとはかぎらない。むしろ、すでにその会社に入っている者が友人を来させないようにしたり、一流企業から内定をもらった者が同級生が他の一流企業に入るのを妨害したりするケースが少なくない。一般的に言うとそれはライバル意識に属するのだろうが、それとも少し違うような気がする。おそらく、友人関係や同級生仲間といった世間の中で自分だけが「良い会社の社員」でいたい、というエゴなのだろう。<br />　転職は強い紐帯よりもむしろ弱い紐帯で結ばれたネットワークからの情報で行われることが多い、というグラノヴェッターの有名な研究がある。たしかに大学を含め、転職した人をみると弱い紐帯によるケースが圧倒的に多いようだ。弱い紐帯のほうが有効な理由は、親しい関係だと持っている情報も似てくるのに対し、あまり親しくない関係からは多様な情報が入ってくるからだといわれる。たしかにそれもあるが、「仲間を寄せつけたくない」という心理も大きな要因なのではなかろうか。<br />　何となく気分が滅入る話ではある。<br />　デマを流す人に問いたい。自分の信頼を失うことの損失と天秤にかけてみたことはあるか、と。<br /><br />(2009/3/20) ]]>
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<dc:date>2009-03-20T11:46:10+09:00</dc:date>
<dc:creator>太田　肇</dc:creator>
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