太田肇 Critical Essays ”個の視点”

同志社大学政策学部教授 (個人尊重の組織論、モチベーション論)  日常生活のなかで疑問に感じたとき即座に書いたものがほとんどです。不完全な内容や思い違いがあるかもしれませんが、お許しください。

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「昼型社会」へ戻そう

 日本経済新聞スポーツ欄に載っている豊田泰光さん(元プロ野球選手)のコラムはとても味があって面白い。私が知るかぎり彼は最高のコラムニストだ。現役時代、「野武士軍団」西鉄ライオンズの主軸だった彼の豪快なイメージからは想像できないという人が多いかもしれないが、私は豪快さと本質を見抜く力とは通じるものがあると思う。
 本日の「チマチマ節約するよりも」にも、まさにそのとおりと納得させられた。プロ野球でも二酸化炭素抑制に取り組みはじめたが、攻守交代を早くすることなどよりデーゲームを増やせばよい、という提言だ。
 私はどちらかというと朝型人間なので朝から出かけることも多い。ところがスーパーやデパートにしても書店にしても、10時にならないと開かない。最近は11時開店という店も増えてきた。要するに午前中はほとんどしまっているのである。これでは、「みんな夜型になれ」といっているようなものだ。夏季だと4時か5時には明るくなるのに街は動こうとせず、夜は遅くまで煌々と明かりをともす。これこそ、究極のムダではないか。スーパーのレジ袋を有料にしたり、割り箸を使わなくしたり、戦時中のように「チマチマ」した生活を強いるより、「昼型社会」に切り替えたほうが環境保護・資源節約の点でもどれだけ効果的かわからない。
 働く側にとっても、そのほうがよいだろう。欧米では朝の6時か7時に出社して午後3時か4時には退社する働き方をしている人が少なくない。退社後は太陽の光のもとでスポーツや趣味を思う存分楽しめる。飲屋街に繰り出すしかない日本人よりはるかに健康的だ。
 もちろん、乗り越えなければならないハードルもある。たとえば、日本企業のあいまいな仕事分担と人事評価制度、遅くまで会社に残っていることをよしとするような職場・家庭・地域の風土。
 そこで期待したいのは、自営業、自由業、外資系企業などで働く人たちである。彼らは仕事の成果が明確に表れるので、「パフォーマンス残業」もする必要がない。日が高いうちに仕事を終えて趣味を満喫し、能力と工夫次第では優雅な生活が送れることを世の中にアピールしてもらいたい。それが「夜型社会」に風穴を開けることになるかもしれない。

(2008/8/21)
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  1. 2008/08/21(木) 10:40:26|
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プロフィール

太田 肇

Author:太田 肇
<ホームページ>
http://www.eonet.ne.jp/~ohtahajime/

<職業>
「組織学者」としておきます。

<主な研究分野>
組織論
とりわけ、「個人を生かす組織・社会」について

<肩書き>
同志社大学 政策学部・大学院総合政策科学研究科教授
経済学博士

<著書>
◆最新刊 『最強のモチベーション術 人は何を考え、どう動くのか?』(日本実業出版社)

『個人を幸福にしない日本の組織』(新潮新書)
『社員の潜在能力を引き出す経営』(中央経済社)
『がんばると迷惑な人』(新潮新書)
『子どもが伸びる ほめる子育て』(ちくま新書)
『組織を強くする人材活用戦略』(日経文庫)
『表彰制度』(日本表彰研究所との共著 東洋経済新報社)
『社員が「よく辞める」会社は成長する!』(PHPビジネス新書)
『公務員革命』(ちくま新書)
『承認とモチベーション -実証されたその効果-』(同文舘)
『「不良」社員が会社を伸ばす』(東洋経済新報社)
『「見せかけの勤勉」の正体』(PHP研究所)
『認め上手  -人を動かす53の知恵-』(東洋経済新報社)
『認められる力』(朝日新書)
『日本的人事管理論』(中央経済社)
『承認欲求』(東洋経済新報社)
『お金より名誉 のモチベーション論』(東洋経済新報社)
『「外向きサラリーマン」のすすめ』(朝日新聞社)
『認められたい!』(日本経済新聞社)
『「個力」を活かせる組織』日本経済新聞社)
『選別主義を超えて』(中公新書)
『ベンチャー企業の「仕事」』(中公新書)
『個人尊重の組織論』(中公新書)
『ホンネで動かす組織論』(ちくま新書)
『囲い込み症候群』(ちくま新書)
『仕事人(しごとじん)の時代』(新潮社)
『仕事人と組織』(有斐閣)
『日本企業と個人』(白桃書房)
『プロフェッショナルと組織』(同文舘)

<生活信条>
できるだけ人に迷惑をかけないこと。恩を忘れないこと。

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