太田肇 Critical Essays ”個の視点”

同志社大学政策学部教授 (個人尊重の組織論、モチベーション論)  日常生活のなかで疑問に感じたとき即座に書いたものがほとんどです。不完全な内容や思い違いがあるかもしれませんが、お許しください。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

「自分探し」はほどほどに

 「白鵬の連勝は前半戦でストップする」。身近な人に私はそう予言していたら、残念ながらそれが的中した。予言の根拠は何かというと、場所前の白鵬は「心」の大切さをことさら強調するなど、意識が内(自分)に向きすぎているのを感じたからだ。意識が外にある対象ではなく、自分に向いたとき自滅することが多い。

 大学では毎年、新入生が入ってくると「自己分析」をさせる。それによって自分の強み、弱み、特性などを見つけさせようとするものだが、私は弊害のほうが大きいと思っているのでさせないことにしている。
 意識が自分に向きすぎるのが危険なだけでなく、早くから「自分はこんな人間だ」と思い込んでしまうのもこわい。私自身も中学生か高校生のころに学校で適性検査を受けたが、教室の陰鬱な空気の中で答えたため、予想どおり「屋外の仕事が向いている」という検査結果が出た。でも今は、犬の散歩くらいしか屋外で活動することはない生活を送っており、それが自分に不向きだとも思っていない。
 
 ところで、犬の散歩といえば、散歩中に犬が自分のしっぽを追いかけてクルクルと回り続けることがある。それ見るたびに私は、「これが自分探しだ」と思わずにいられない。犬が自分のしっぽをくわえられないのと同じように、自分で自分を見つけようとしても無理だ。真剣にそれをやっていたら、おそらく一生が自分探しで終わってしまうだろう。

 もちろん、ときには立ち止まって自分を振り返ってみるのもよかろう。しかし、一度振り返ったらすぐに前を向いて進むべきである。そうしないと精神的におかしくなる。
 「自分探し」はほどほどに、というのが私の意見だ。

(2010/11/22)
 
スポンサーサイト
  1. 2010/11/22(月) 17:38:26|
  2. 過去
  3. | トラックバック:0

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ohtahajime.blog50.fc2.com/tb.php/136-de3e57a6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

太田 肇

Author:太田 肇
<ホームページ>
http://www.eonet.ne.jp/~ohtahajime/

<職業>
「組織学者」としておきます。

<主な研究分野>
組織論
とりわけ、「個人を生かす組織・社会」について

<肩書き>
同志社大学 政策学部・大学院総合政策科学研究科教授
経済学博士

<著書>
◆最新刊 『最強のモチベーション術 人は何を考え、どう動くのか?』(日本実業出版社)

『個人を幸福にしない日本の組織』(新潮新書)
『社員の潜在能力を引き出す経営』(中央経済社)
『がんばると迷惑な人』(新潮新書)
『子どもが伸びる ほめる子育て』(ちくま新書)
『組織を強くする人材活用戦略』(日経文庫)
『表彰制度』(日本表彰研究所との共著 東洋経済新報社)
『社員が「よく辞める」会社は成長する!』(PHPビジネス新書)
『公務員革命』(ちくま新書)
『承認とモチベーション -実証されたその効果-』(同文舘)
『「不良」社員が会社を伸ばす』(東洋経済新報社)
『「見せかけの勤勉」の正体』(PHP研究所)
『認め上手  -人を動かす53の知恵-』(東洋経済新報社)
『認められる力』(朝日新書)
『日本的人事管理論』(中央経済社)
『承認欲求』(東洋経済新報社)
『お金より名誉 のモチベーション論』(東洋経済新報社)
『「外向きサラリーマン」のすすめ』(朝日新聞社)
『認められたい!』(日本経済新聞社)
『「個力」を活かせる組織』日本経済新聞社)
『選別主義を超えて』(中公新書)
『ベンチャー企業の「仕事」』(中公新書)
『個人尊重の組織論』(中公新書)
『ホンネで動かす組織論』(ちくま新書)
『囲い込み症候群』(ちくま新書)
『仕事人(しごとじん)の時代』(新潮社)
『仕事人と組織』(有斐閣)
『日本企業と個人』(白桃書房)
『プロフェッショナルと組織』(同文舘)

<生活信条>
できるだけ人に迷惑をかけないこと。恩を忘れないこと。

最近の記事

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。