太田肇 Critical Essays ”個の視点”

同志社大学政策学部教授 (個人尊重の組織論、モチベーション論)  日常生活のなかで疑問に感じたとき即座に書いたものがほとんどです。不完全な内容や思い違いがあるかもしれませんが、お許しください。

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「荒れる成人式」に思う

 今年の成人式も各地で荒れたようだ。市長や来賓の挨拶の最中に暴言を浴びせたり、壇上に駆け上がって市民憲章を引きずり下ろしたり、したい放題だ。
 報道を観て私も、「分別のある大人」の一人として、こうした粗暴な振る舞いをする一部の新成人に怒りを覚え、軽蔑した。妨害行為に対してはもっと厳しく取り締まり、悪質な者はためらわず告発すればよいではないかと思った。
 ところが、報道を繰り返し観るたびに、少し考えが変わってきた。たしかに彼らの多くは、ふだんの単調な生活のなかで鬱屈されたものを発散する「反抗のための反抗」をしているのだろう。しかし、暴言やヤジに耳を傾けてみると、納得できないものばかりではない。
 たとえば、市議会議員を式場に呼んで紹介したり、来賓による通り一遍な挨拶を聞かせる必要があるだろうか。市民憲章をわざわざ掲げることが必要だろうか(私個人としては、そもそも市民憲章そのものに必ずしも意義があるとは思わないが、その理由を述べると長くなるので、これ以上は述べない)。
 自分の子供の頃を振り返ってみても、式で校長や来賓の空疎な式辞を聞くことが退屈でたまらなかった。式辞のなかで印象に残っていることや、役に立ったことは一つもない。今でも式辞を述べることはもちろん、聞かされることも苦痛である。
 式場で暴れるという行為がよくないことは当然だが、誰かが一石を投じ、問題を提起しないかぎり世の中は変わらない。
 暴れる若者たちに言いたい。「そのエネルギーを、ただ破壊するために使うのではなく、身近なところから世の中を変えるのに使ってみてはどうか。おそらく想像している以上に賛同者はたくさんいるはずだ」
(2004.1.13)
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  1. 2004/01/13(火) 12:43:51|
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プロフィール

太田 肇

Author:太田 肇
<ホームページ>
http://www.eonet.ne.jp/~ohtahajime/

<職業>
「組織学者」としておきます。

<主な研究分野>
組織論
とりわけ、「個人を生かす組織・社会」について

<肩書き>
同志社大学 政策学部・大学院総合政策科学研究科教授
経済学博士

<著書>
◆最新刊 『最強のモチベーション術 人は何を考え、どう動くのか?』(日本実業出版社)

『個人を幸福にしない日本の組織』(新潮新書)
『社員の潜在能力を引き出す経営』(中央経済社)
『がんばると迷惑な人』(新潮新書)
『子どもが伸びる ほめる子育て』(ちくま新書)
『組織を強くする人材活用戦略』(日経文庫)
『表彰制度』(日本表彰研究所との共著 東洋経済新報社)
『社員が「よく辞める」会社は成長する!』(PHPビジネス新書)
『公務員革命』(ちくま新書)
『承認とモチベーション -実証されたその効果-』(同文舘)
『「不良」社員が会社を伸ばす』(東洋経済新報社)
『「見せかけの勤勉」の正体』(PHP研究所)
『認め上手  -人を動かす53の知恵-』(東洋経済新報社)
『認められる力』(朝日新書)
『日本的人事管理論』(中央経済社)
『承認欲求』(東洋経済新報社)
『お金より名誉 のモチベーション論』(東洋経済新報社)
『「外向きサラリーマン」のすすめ』(朝日新聞社)
『認められたい!』(日本経済新聞社)
『「個力」を活かせる組織』日本経済新聞社)
『選別主義を超えて』(中公新書)
『ベンチャー企業の「仕事」』(中公新書)
『個人尊重の組織論』(中公新書)
『ホンネで動かす組織論』(ちくま新書)
『囲い込み症候群』(ちくま新書)
『仕事人(しごとじん)の時代』(新潮社)
『仕事人と組織』(有斐閣)
『日本企業と個人』(白桃書房)
『プロフェッショナルと組織』(同文舘)

<生活信条>
できるだけ人に迷惑をかけないこと。恩を忘れないこと。

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